タダで貰ったノートPCを使いたかった
今回はA県のTさんからこんなものを頂きました。
NEC Lavie LL750/GD。
このニコ動の動画で散々CPU交換レイププレイされてるガバガバな個体です。
当然この動画を作った本人と私は別人であります。
じゃあなぜ私の手元にあるのかというと…液晶部分がイカれたらしいのでタダでもらっちゃいました。届いた直後の写真は撮ってなかったのですでにモニタが分離した写真ですけど。
これ以上PC増やしてどうすんだと言われそうですが、実はノートパソコンは実質稼動が1台だけなんです。
しかも
セレロン900MHzに256MBメモリというもうすぐ10年モノのVAIO FX11/BP。どうしても自分の環境を出先で使いたい場合Corei7の横で1GHzにも満たないセレロンを使うというある種のマゾプレイ。
まあSSD搭載のおかげで元の性能を考えればチート級に体感速度はアップさせてますが限界です。
3万くらいで適当な中古ノートかネットブックでも買おうかとしていたところにこのLL750/Gです。少々でかくて重いですが、Core世代のセレロンにメモリ1.5GB、HDD容量100Bと性能は必要十分というか同じセレロン搭載とはいえ時代が違いすぎて性能も別世界です。
事前に聞いた話だとBIOSやWinロゴの部分から表示色数がおかしくなっているとのこと。
早速起動してみるとお話のとおりモニタが16色出力&VGA解像度。10年前のVAIOの代用をもらったつもりが20年前に戻ったのでしょうか?
外部出力用のD-Sub15Pinにモニタを繋いでもやはり同じ出力。ドライバが正しく当たっていないのは間違いないのでとりあえずドライバの再インストール。
しかしまともに当たらないのでデバイスマネージャから手動で強制当て。
すると画面解像度と色数は治った。外部モニタへの出力は正しく行われている。
しかし本体の液晶は色が異常。コントラストを限界突破してあげているような感じ。液晶パネルのコントローラが死んでるっぽい(写真はその時の状態)。
元の持ち主が言っていた「BIOSから色数がおかしい」はどうやらコントラストの異常でそう見えて、OS起動後はドライバが正しく当たらずあちらの言った通り色数が減っていたと。
現状を確認してみよう
とりあえず外部モニタを接続して内部含め変更点・問題点はないか調べてみた。
●CPUがセレロン410→430になっていて少々パワーアップ
●キーボード交換済みで綺麗 色も黒になっててカッコイイ(純正は白)
●バッテリーは案外生きている
●純正箱&オフィス2003ディスク付
○外装傷だらけ
○メモリ1枚エラー吐きで不安定→1.5GBから1GBに減量
○HDDがネジ止めされていなく内部でがばがば暴れん坊…てか届いたときHDD外れてた
○そのHDD自体エラーいくつか検出
○何度も分解されたせいかスイッチ部分のフラットケーブルが接触不良で、特定の角度に固定しないとダメ
○ネジは当然たりない
○パームレストの固定ツメが1個折れている
○IEのツールバーが6段くらいある。Jword・Yahooツールバー・Googleツールバーのスリートップだ!
○セキュリティソフトもマカフィー・ノートン・Avastのスリートップだ!!
○しかもその3つを打ち破ってトロイウイルス入り
○宅配便の送り状の品名が「筋肉マン消しゴム(NEC製)」消しゴムだと思って投げちゃうぞ!
最後の1つはPC本体とは関係ない気がするが。
しかし忙しい中見難い画面でパスワード付アカウントをすべて削除してくれた元の持ち主には感謝感謝。
使えるようにしよう
とりあえず分解のして、液晶もぎ取ればこんな感じでキーボード一体型パソコンになりますが、今更家で使うパソコンはハイパー有り余っているのでイラン。まあ液晶さえどうにかすれば使えそうなので調達してみることに。
オークションで同型のHDD・OS無しジャンクがあったのでがんばったけど案外高値になってしまったのであきらめ、液晶部分の中古を業者さんから買ってみた。PC-GL16EL1A7用の液晶となっているが、LL750/GDに近いモデルのネット通販モデルらしい。
液晶サイズは同じだが、カスタマイズモデル用の廉価パネルっぽい。まあノートに色とか期待しないんで映ればいいです映れば。
これを購入した時点で送料込み10000円。もう後には引けません。
思ったより早く到着したのでくみ上げる。外装はむしろ元より綺麗という。無線LANアンテナも含まれるのでこれは下まで通して無線LANユニットに接続しなければならない。
これでノートパソコンとしての機能は取り戻したのでいろいろHDD内部のソフトウェア的な不調原因を取り除く。しかし性能の割りにもっさり感がぬぐえない…
ちょっと性能上げよう
無事動作確認したので今度は1枚はずして少なめになっているメモリを買い足す。
このノートはRadeonXpress1250を搭載していて、オンボードの割にはマシなグラフィック性能を誇り、BIOS設定でビデオメモリを256MBまで割り振れる。
しかし1GBに減った状態で256割り振った日にはメインメモリが切ない量になってしまう。幸いDDR2メモリは一時期ほどではないが手ごろな値段なので中古のメモリを買ってきた。
まさかの2GBモジュール。このモデルは公称最大メモリが2.5GBなのだが、バッファローのサイトで2GBモジュールの動作確認と最大3.5GBまでの増設が可能と書いてあったのでつけてみた。これでオンボードメモリ512MBに512MBモジュールと2GBモジュールを組み合わせた3GB体制。HDD仮想メモリへのアクセスも減らせるのでもっさり感がこれでなくなった。
よっしゃーこれでとりあえず完成だっ
Lavie<終わりと思ったか馬鹿め!
この後ネジを本締めしたり、部屋を移動したりしていると…HDDのアクセスランプがつかなくなり、ホットキーの一部がきかなくなり、しまいには電源ボタンが使えなくなり起動不能に。
マザーとスイッチをつなぐフラットケーブル完全死のお知らせ。
このスイッチ部分というのはモニタヒンジ下あたりに位置していて、電源スイッチ、HDDアクセスランプ、ホットキー10個、NumLock等のインジゲータが配置されている。
当然ケーブルが死んだということはこれらの機能が一切なくなってしまう。せめて電源スイッチだけでも復活させねば。
とりあえずケーブルをはずしてみると、無理な折れ曲がりで明らかに中の銅箔が切れている部分がある。おそらく前の持ち主が何度も分解していたうちに強引な折れ曲がり状態で組み立てられていて、今回の私の分解祭りで限界を超えたのだろう。
どうする?フラットケーブルだけ買うとかいろんな意味で手間だぞ。つーかあうやつなんて売ってるのか?同型PCのジャンクを更に買うのもお財布的にすぐには無理だ。
…一晩寝て考える。
断線部分はマザー側の接続部分のすぐ傍。もともとケーブルの長さには余裕がある。
1分後、そこには無残にカッターで断線部分から先を切り取られたフラットケーブルが!カッターの刃が手ごたえなくスーっと入ったのはやはり銅箔が切れていた証拠だろう。
あとはここから表面のフィルムを紙ヤスリでゴリゴリゴリーッ
うわ、きったねえけどとりあえず銅箔さんこんにちは。この後もう少し綺麗に削って、裏面にテープを貼り切断面の補強&厚み調整して本体へ。さあどうよ!?
電源入ったー。HDDインジゲーター、NumLockLEDついたー
WMP用ホットキーやっぱりうごかねええええ!!
これ以上素人加工でケーブルぶっ壊してもたまらんのでWMP用キーはあきらめた。
最終的にタダで貰ったノートパソコンはホットキー一部死亡以外はなんとか復旧しました。液晶代とメモリ代あわせて14000円程度かかりましたが、まあその値段でセレロン430、メモリ3GB、HDD100GBのノートが手に入ったのだからよしとしようー。
その後やっぱり
一度あそこまでバラしてしまえば怖いものはないのでCPU交換もしてしまうことに。
ついでに何故か使っているうちにホットキーが幾つか復活したのでフラットケーブルも少々再加工。
現在のCPUはセレロン430。CoreSoloの廉価版といったところでシングルコアとしては十分な性能。実際ベンチスコアは家のPentium4 2.6CGhzを越える。
しかし純粋なシングルコアであるため最近のタスク多重ではよく詰まるので、デュアルコア化を狙ってみよう。
CPU交換はBIOSの対応や発熱等リスクが大きいのだけど、今回は既に前の持ち主が何度も何度も換装していろんなCPUを試しているのでそういう意味でのリスクは殆どない。要は交換作業でミスらなければいい。彼が言うにはE7200はなんとか実用的な温度で動作したようだ。それ以上高クロックのをつけたら80度までいったとか。危ないって。
選択肢としては安価で消費電力と発熱を抑えつつ、必要十分な性能アップを見込めるCoreDuo2000系、そして上位モデルに搭載されているので実用域の発熱であろうCore2DuoT5000系、そして前の持ち主が試した同7000系。
実用性を考えたら正直2000系で十分なのだが…何故か手元にT7200が!
某所で中古が案外安く手に入ったもので…
既に何度も分解しているので交換作業自体はサクっと終了し、無事BIOSでのCPU認識を確認…なんかCore2DuoじゃなくてCoreDuoになってるがキニシナイ。
その後OS上ではきちんとCore2Duoになっていた。
室温30度程度でOS上のソフトウェアから温度を認識したところ、スピードステップが無いセレロン430に比べるとアイドル時の温度は若干下がって42度程度。
瞬間的な高負荷なら温度は大して上がらないが、長時間のフル稼働では72度を越える。用途的には長時間の高負荷はまず無いのだが、パンヤでもしばらく起動しようものならホカホカに。
ところがこのPC、ECOボタンなるおしゃれなボタンがついていて、スピードステップのオンオフをボタン一つで切り替えられる。
デフォルトでは・2GHz固定・1GHz〜2GHz可変(通常のスピードステップ)・1GHz固定の3つ。スピードステップの可変がレスポンスいいので2GHz固定はあまり意味がないが、1GHz固定はなかなかいい。これならフル負荷かけても50度代で収まる。
パンヤ程度なら1GHz駆動でも大した影響はない。負荷が長時間に及ぶときは1Ghz固定モードに随時切り替える感じだな。
え?最初から低クロックの5000系にすりゃいいじゃねえかって?
あれだよ、T7200をキャッシュが多い低クロックCPUと扱うプチセレブ感ってことで。
〜完〜(たぶん)